お庭のお仕事を始めて早17年。
始めた頃に比べて、お庭も家も様式が随分変わったと思います。
庭木だって、ハナミズキが流行った時があり、株立ちの雑木が
流行ったりと、今では、当たり前な庭木達もそれほど植えられていなかった
ときがありました。私は意識したくないけど、洋風の庭だってコニファーとレンガと芝が
あれば洋風みたいな、そんな時代もあったと思います。
現在は多種多様な素材、デザインが溢れています。
私もコテコテのデザインのお庭を造ったこともありますが、
最高の仕事が出来た!と思っていてたのに1年、2年とお庭が古くなってきたとき、
良くなったと感じられないのです。
頑張りすぎたのでしょう。
”奇をてらわず技を凝らさず”という言葉の意味が最近になって、良く解るようになってきました。
一言で言えば”シンプル”。
天然の素材で素材を生かし、確かな技術で手を抜かず、凝り過ぎずのお庭。
そんなお庭は飽きの来ない、年月とともにその味わいが深まってくると思います。
それは、お庭だけではなく、日本建築だって、生活雑貨だってそうだとおもいますよ。
僕のお友達のhitofushiさんのお店の商品は、自然の素材で確かな手仕事
で作られたものばかり。だから、いつまでも愛着をもって使っていけるでしょうね。
こんな素晴らしいものづくりをしている職人さんがいつまでも続いていく時代で
いて欲しいものですね。
私もそんな職人さんでありたいと思います。